ハッカソン
いよいよ2日目だ。ここで動くものをしっかりと作らないと評価されないから、頑張るしかない。
2日目のはじまり、到着された株式会社ソラコムの松下 享平氏からLoRaWANに関する技術情報の提供があった。LoRaは一度に流す通信量に制限があるが、使い方によって3つの方式があること、それぞれのメリット・デメリットの説明があった。なるほど。勉強になるな。
早速開発に戻る。どのチームも必死にやっているが、私たちはWEB部分の開発が進められていないので、焦ってきたぞ。Platioでやりたいことができるか分からなかったので、インフォテリアさんが来たら聞いてみようと思ったが、なかなか来ないので、時間だけがどんどん経過していってしまう。
こういう時間との勝負では、諦めが(も)肝心!急遽方向転換して、コーディングするしかないか。錆びついたプログラミング能力を呼び戻す。決めてしまえばあとは堰を切ったように作業が流れ出す。組み込み担当とも連携して、「流すデータフォーマット教えてくれたら流すよ」「はいよ。これでお願い!」どんどん作業が進む。
「どうにか表示できた!」「あれ、でも安定しないぞ」「まだ時間があるので、改良するぞ!」てな感じで、どうにか安定動作するものを作るところまでできた。
そうそう。開発の途中、伊那市の白鳥市長が来場され、各チームを回って熱心に質問などされていた。チーム5の内容にもかなり関心を持たれたみたいだった。おっ。これはいけるか?

ソラコムの松下氏 IoT時代のデータの飛ばし方は、用途によって考えた方が良さそうである

お昼に出されたお弁当 これまた、すごーーーく美味しい!

皆いっしょうけんめい

会場内では、尋問 もとい インタビューが始まった

白鳥市長がチーム5のアイデアの説明を受ける
「ピピー! そこまで!」
パソコンから手を下さないと失格とのこと。やばいやばい・・・
各チームプレゼン
各チームからプレゼンでアピール合戦が始まる。
チームによっては、大掛かりなデモありの面白いプレゼンであった。勝手に簡単にまとめてしまうと、次のような感じかなあ。
(チーム5)「LoRaおにごっこ」複数地点のLoRa Gatewayからの電波強度でおおよその位置が特定できることを利用。楽しいイベントでこの技術・デバイスを普及させる。いざという時には、遭難者捜索の2次遭難防止対策など様々な伊那市の課題に応用ができる。GPSを使うよりも省電力で小型化できるため、実用化の芽がある。
(チーム2)「やまなび」複数の中継機の電波感度で所在地を特定。入山者、遭難者救助を支援するツールとしてMotionBoardを使い、居場所の確認やルートから外れた際のアラートなどを考える。山間部なのでLoRaとLoRaWANの組みわせで安定させる。
(チーム1)「山林ルートマップ」伊那市の課題の幾つかが山林に共通点があり。独自の山林ルートマップを作ることで解決する共通プラットフォームを作る。LoRaWANの端末を配布し、データを蓄積。MotionBoardでマッピング。遭難者救助では捜索済みの領域を可視化したり、ドローンとの連携など応用も考えられる。
(チーム6)「道祖針シルベンさま」 ゆる神様「シルベンさま」を街中に設置し、例えば、川の氾濫時の避難誘導や、帰路提示、救難信号、観光案内、害獣撃退などに使おうというもの。スワニーさんが物理的な工作もハッカソンの間でやってしまうなど、完成度高く、見た目も楽しませていた。
(チーム3)「人にやさしく」 見守り&バスロケのニーズを融合させる伊那市のコミュニティアプリを開発する。LoRaWAN+BLE(+WiFi)で数十cmの精度でできる。バスやタクシーにBeaconを搭載。ロケーションの情報を利用するだけでなく、見守り対象のお年寄りや子供のBeaconをキャッチしたらその情報をアップロードし、居場所の特定を可能とする。
(チーム4)「きのこトレイル」 LoRaを使って、キノコ狩りとトレイルランニングを組み合わせた宝探しエンターテイメント。達人の知るスポットに近づいたことを知らせたり、きのこの種類による点数と時間で競うもの。参加者の心拍なども見える化すると、観客も巻き込む面白いものができそう。

チーム5のプレゼンが始まった いい調子!

チーム2のデモ ルートから外れるとLEDでお知らせ

チーム1の山林ルートマップ

チーム6のシルベン様 電柱にみたてた塩ビ管にくくりつけられ、方向をお知らせする

チーム3のバスロケシステム

チーム4のきのこトレイル 見た目かわいくできてる
ひととおり発表が終わったところで、別室にて審査がはじまった。
と思ったら、ホッと一息。気持ちが楽になり、一段落した達成感のようなものがこみあげてきた。
どうにか動くものができたので、昨日の残念な気持ちから復活したゾ!という気持ちも大きいか。
はやく一杯やりたいところだ。笑
結果発表・表彰
「結果はっぴょー!」
審査の結果、Mashup Award賞はチーム6! (https://vimeo.com/239438868)
伊那市LoRaWANハッカソンの1位はチーム2!
2位チーム1、3位チーム5となった。
えっ・・・チーム5も3位に入った!すばらしい!
審査員の皆さんから講評をいただいたが、なんとなくまとめると。
だんだんレベルが上がってきた全体的に良かったという評価である中、もう少し面白さ、活用面のプレゼンができるともっと良かったといったコメント。ワクワク感を期待したこともあり、事業性があまり高くなかったので、もう少し事業化を見据えたプレゼンができていたら良いかもしれないというコメントもあった。
また、ハッカソンではメンバー同士仲良くなったと思うので、リモートでもコンタクトをとりあって続けて欲しいとのこと。その通り、これで終わりにしては勿体無い。
チーム5も、ハッカソンの最中に情報交換用で作ったFacebookグループで今でも繋がっている。
大事にしたいね。

うほっ 賞金・商品が並んでいる! あれ?隣にどこかで見た本が・・・ハッカソンの直前に出版されたんだよね

Mashup Award賞のチーム6

inahack第2位のチーム1 なんか、たくさんもらってますね

そして映えある第1位 チーム2

あれ? なんか八子氏とじゃんけん大会? そうです。例の本です。サイン付きだそうです。私の本は・・・家にある・・・
これにてしゅうりょー!
皆さんお疲れ様。
このハッカソンに参加しなければ、伊那市に来ることも、伊那市のことを少し突っ込んで知ることもなかっただろう。
優しくそれでいて情熱を感じる人たちがいて、食べ物も空気もうまい伊那市という街が好きになった。
お誘いいただいた八子氏に大大大感謝。
ハッカソンもプライベートでも、また来るぞ!というホクホクした気持ちをもって帰途へ着く。
翌日は台風の影響で各方面の電車やバスがストップしてしまったが、行き当たりばったりのサバイバルな感じで、新潟まで戻ることができた。
たった2日間だったけど、楽しさ一杯、ハプニングあり、とても印象に残る大きなハッカソンの旅だった。
次回は、来年6月に開催予定とのこと。
さあてどうするか。誰か、新潟から一緒に行く人いないかなあ。