農業における徹底したIT活用で売上・作業効率・品質アップを実現!(有限会社AFカガヤキ)


カガヤキ農園 直売所
カガヤキ農園 直売所
営業統括部長 立川和行氏
営業統括部長 立川和行氏

 

◆ポイント

AFカガヤキは平成4年に設立した農業生産法人で、農産物の生産と販売を行っています。米、とうもろこし、長芋、里芋、キャベツ、ニンジンを生産し、平成11年から野菜直売所「カガヤキ農園」を運営し現在は約60軒の近隣農家と提携しています。また通信販売により、遠方に住むお客様にも、お米や野菜を宅配便でお届けしております。個人顧客への直接販売が約7割と非常に高いことが当社の特徴であり、ブログやFacebook、Twitterなどのインターネットメディアでも、農作業の状況などを積極的に発信にしております。

ここ数年では、通信販売の急増に対応するために販売管理システム、品質向上のために農作業記録システム、作業ミス情報を共有するためにクラウド型グループウェアを導入するなど、全社を挙げて業務改善に取り組んでいます。

これらの取組みが「農業生産者の生産意欲と後継者の意欲向上の一助」となり、「農業振興により地域発展にも寄与している」と評価され、経済産業省『中小企業IT経営力大賞2014』で「審査委員会奨励賞」を受賞しました。

 
  U R L : http://www.kagayakifarm.com/  

インターネットの活用で売上アップ

有限会社AFカガヤキは、新潟市江南区に本社がある農業生産法人で、従業員数は15人(他に季節パート約40人)です。稲作約25ha、畑作約9haの自農場を持つほか、約50haの農作業を受託し、米、とうもろこし、長芋、里芋、キャベツ、ニンジンを生産しています。同社では、約60軒の近隣農家と提携した野菜直売所を運営するほか、通信販売も行っています。

 

近年、近隣に大型直販店や大型スーパーが出店したことで競争が激化し、直売所を取り巻く環境が厳しくなることが予想されました。そこで、農産物情報などの積極的な発信、高品質な農産物の生産により差別化を図ることにしました。

 

Facebook、TwitterなどのSNSで農産物に関する情報発信を開始し、これらに連動するようブログをリニューアルし、ファンの拡大を図りました。また、従来の通信販売に加え楽天市場へ出店し、全国からの産地直送品を求める需要に対応しました。

 

このような取り組みの結果、厳しい経営環境の中でも売上を拡大することができました。 

ブログやSNSを活用した情報発信
ブログやSNSを活用した情報発信
楽天市場でネット販売
楽天市場でネット販売

販売管理システムの導入で作業効率アップ

一方、通信販売が急増したことで、事務処理スピードの限界と作業ミスの増加が目立つようになりました。宅配伝票の記入・集計はスタッフが手書きで行っており、残業などで対応していましたが、お客様からの問い合わせに迅速に回答することが難しくなっていました。

 

そこで業務フローを抜本的に見直し、ヤマトシステム開発株式会社の販売管理システム「産直くん」を導入しました。このシステムでは、受注入力~宅配伝票~集計~発送・決済~アフターフォローの一連の流れを管理できます。注文1件あたりの平均処理時間が大幅に短縮された上、正確な事務処理ができるようになり、ミスを受注1,000件につき約2件に抑制することができました。また、システムの荷物追跡機能や注文履歴機能を活用することで、お客様へきめ細かいフォローをすることが可能になりました。

 

スマホ×クラウドで農産物の品質アップ

昨年からはスマートフォンやタブレット端末からも利用できるクラウド型グループウェア「サイボウズOffice」を導入しました。スマートフォン利用にあたり、個人所有端末使用(BYOD :Bring Your Own Device)を認め、月々3,000円の補助を行っています。(現在、5人が補助制度を利用)

同グループウェアのカスタムアプリ機能を利用した「ミス記録簿」を作成し、全社的な業務改善に取り組んでいます。

 

また、日々の農作業記録をクラウド上に保存することで、作業内容の振り返りが容易になり、農産物の成長過程を写真に撮って病気などの対処方法を相談するなど、畑と事務所間のコミュニケーションを促進しました。農産物の品質をさらに高めることで、競争力強化を図っています。

 

「ITの役割は、過去の情報(タテの情報)と各部門の情報(ヨコの情報)を記録し活用することです」と立川さん。今後もITを活用した新たな事業展開を目指しています。


H26.3.18 取材