農業もITの時代がやってきた! 情報発信を武器に生産から販売まで(そうえん農場/下條荘市さん)


 

下條 荘市さん(そうえん農場)

専業農業を始めたのは、14 ~ 5 年前。それまでは、地元のJA でサラリーマンでした。昨今、農業を辞められる方が増えてきており、耕作放棄地を増やすわけにもいきませんので、辞められた方の農地を引き受けることが多くなりました。当時の耕作面積は自作地約2 ヘクタールでしたが、今は約15 ヘクタールの委託を受けています。米の他に、苺の「越後姫」や枝豆、大豆の生産を行っています。

 
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農業は記憶から記録へ、ITを使って安定した生産体制へ

 

下條荘市さんは、新発田市の北部で自作2ヘクタールと委託で約15ヘクタールの圃場を息子さんと担当を分けて耕作しています。広い圃場の作業を記憶していくのはなかなか大変で、日記帳に記録してきました。しかし、大量の日記帳から必要な情報を探すのはとても大変でした。

 

そんな時に、にいがた産業創造機構(NICO)とのつながりがきっかけで、クラウドを活用した農業管理システム「アグリノート」(ウォーターセル株式会社開発)の開発に参加しました。

下條さんは「アグリノート」を活用して日々生育データや作業データをパソコンに入力して管理。航空写真のマップと連動させて作業の確認や生育具合の違いなど、息子さんと記録データを基に議論をしています。

 

「昔のような日記帳に記録したデータや記憶では、なかなか議論するベースになりませんでしたが、集計データが瞬時に出るので素早い対応ができる。」と下條さん。

同じ地域の圃場でも生育具合にばらつきが出ますが、集計データから翌年の肥料の量を変えるなど品質を安定させるデータとしても有効です。家族とともに新しいシステムを使った安定した生産ができる農業を行っています。 

 

ブログ・Facebookで情報発信、ホームページを使ったネット販売で販路を開拓!

下條さんはただ美味しくて安全な農産物の生産に力を注ぐだけではありません。10年以上前から販路についてもホームページを使ったネット販売を行っています。今では、多くのファンは下條さんの地域のことや作業内容、家族のことなどをブログやFacebookで見ることができます。

 

情報はほぼ毎日のように発信され、多くの人たちとの交流を深めています。「農業は生産しているだけでは原価以上のお金を稼ぐことが難しくなってきました。自分で生産し販売ができることが一番理想的です。」パソコンに詳しかったわけではなかったそうですが、ネット販売はひとつの可能性として実践したそうです。現在は多くの固定客から毎年注文を受けています。

 

「前に稲刈り企画を行ったときに、九州からネット購入のお客さまが家族で稲刈り体験に参加してくれました。お米の値段よりも遙かに高い交通費を払って来ていただいたので感激でした。生産者の日記や作業内容を消費者と共有することで、安心と安全をお届けしたいと思っています。そのためにも「アグリノート」の導入で、生育中の写真や作業情報、使用した農薬や肥料といった情報を今後開示し、裏付けのある農業を進めていきたい。」と下條さん。


これからの農業には「アグリノート」などの管理システムを使った記録データ型農業が増えていくことでしょう。販路と収入という商業としての側面をカバーする低予算で始められるSNSやクラウドシステムをどう活用するかが今後の課題です。情報をどのように共有するかが重要なカギを握っているようです。