2013年

3月

15日

データ分析の勧め ~Excelを使って自社の業務データを整理・分析してみよう!~ その7

第7回 データ分析・ケーススタディ1(食品の改廃時期の分析例)

第3回から第6回まででABC分析グラフや散布図、クロス集計表を作成して商品のグループ分けを行い、それぞれのグループの特性から対応策を検討する、という流れで、データ分析の具体例をご説明しましたが、過去に実際に使った事例でどのような数値項目を使って、どのような分析を行っているかを見ていきます。

ケーススタディ1(商品入れ替えを頻繁な食品販売の例)

スーパーやコンビニで上記の絵のような会話がなされているとしたらこれは大問題。生鮮食料品とは言わないまでも例えばパンやお菓子、清涼飲料水のように品揃えも豊富に、なおかつ改廃が頻繁に行われる商品の品揃えはABC分析で商品管理を行うときに、単なる売上高や利益率だけで決めつけて良いのでしょうか。 

 

スーパーマーケットチェーンのMD(マーチャンダイジング)部門のあなたは、食パン類の品揃えを任されていますが、お客様を飽きさせず収益の向上を図る新鮮な品揃えの分析手法を考えてください。

 

図7-1 食パン類のABCグラフ (クリックで拡大)
図7-1 食パン類のABCグラフ (クリックで拡大)

 

上図は前に見たABC分析グラフのように、C商品がロングテールになっていません。食品は基本的に売れない商品は無い(傷むから置かない)ので、単純なABC分類は成り立たないカテゴリーです。

 

では、売れ筋商品が欠品したらどうなるか?

 ① 競合店に流れる  

 ② しぶしぶ代替品を買う

いつもこの状態ならは結果的に店の信頼を失いかねません。単品でのPOSデータ分析をしても全体の荷動きは分からず、一般商品以上の大胆な商品政策が必要となります(足の速い商品は時間帯での販売状況を管理するしかない)。食品は商品の改廃が、長期在庫可能品に比べて非常に頻繁に行われます。では、食品のポジショニングはどのように決定するのでしょうか?

 

考え方の手順ですが、ここでもクロス集計表を作成して「分けて」考えます。行は売上金額か売上数量を設定します。列項目は販売期間を設定し、飽きる目安を見ます。販売期間なんて設定してない、という企業も多いでしょうが、例えば商品マスタの登録日を基に算出するケースが結構使われます。

 

発売期間を使う考え方は、嗜好品である限り飽きているかもしれないと考えるからです。売り手から見ると長い間たくさん売れて結構なことですが、お客様は既に飽きているのに新商品が無いので仕方なしに購入しているかもしれない。この状態が続くとお客様から店そのものが飽きられて来店客が減少することになります。

 

図7-2 売上金額と発売期間(月)のクロス集計 (クリックで拡大)
図7-2 売上金額と発売期間(月)のクロス集計 (クリックで拡大)

 

図7-2の列項目は商品マスタの登録日から現在までの期間を計算して3か月単位で整理したものです。長期間のものは24か月以上としてまとめてあります。ここでも分かるように、発売直後は物珍しさもあり売上が上がるのですが、期間が過ぎると売上はダウンするものです。どの時期で改廃するのかの目安をつけて下さい。売れ続けているからといって安心するのは禁物。お客様は飽きているかもしれません。

図7-3 改廃のための分析指標
図7-3 改廃のための分析指標

 

事例は食パンですが、商品の特徴や季節性の有無などで発売期間の設定や間隔はそれぞれですが、見方として図7-3に一つの目安を示しました。分析で大切なのは、わかりやすい「物差し」を用意することです。この「物差し」が判断の基準となるので、社内や部署でどの数値を目安とするのか、よく話し合ってください。 

 

次回はその「物差し」をもうちょっと広くとらえた考え方を示してみます。

 

情報戦略チーム 星野

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