2013年

3月

11日

データ分析の勧め ~Excelを使って自社の業務データを整理・分析してみよう!~ その6

第6回 データ分析の実際・分けて考える(distinct countを考えてクロス集計表を作る)

前回は散布図を作り4つの事象に分けて、グループ毎の対応を検討する、という事例を紹介しましたが、今回はグラフではなくピボットテーブルを使って行列の表を作り、この表の上でデータをバラつかせて売上金額と得意先数や販売日数などで全体の傾向を掴み、グループ分けをして商品グループ毎の対応を考えてみます。

 

ここでは単なる集計や比率だけでなくデータの個数(カウント)を使ったデスティンクトカウント(distinct count)の取り扱いについて説明します。というのはデータ明細から特定商品の得意先数とか何日売り上げたかなどレコード件数をカウントする際に、単にレコード数をカウントするだけでは重複する値もカウントされて、例えば商品Aは1社だけの売上なのに、その得意先が1か月間に5回購入したら得意先は5社などと計算されたら困ります。また、1か月で80日売り上げた、など矛盾した計算結果が出てくることにもなります。そこで、distinct(はっきりと識別[区別]できる)カウント数、つまり重複を排除したユニーク項目のカウント数を計算して、矛盾のない数値を把握することで、より明確な分析結果を導いていく手立てとしたいのです。

 

今回は、集計とカウント数を基に分析対象の位置を確認できるポジショニングマップを作ることで、「分けて考える」検証手段を説明していきます。図6-1に単なるABCグラフからポジショニングマップを示すことで、分析の深みが増す例を示します。

図6-1 ABCグラフからクロス集計(ポジショニングマップ)へ (クリックで拡大)
図6-1 ABCグラフからクロス集計(ポジショニングマップ)へ (クリックで拡大)

 

この図の読み方ですが、ABCグラフは第4回で説明しました。A商品は売上の半分、B商品は80%、残りがC商品と分けてみました。Aは最重要で、次に重要なB、さらにC商品は品揃えの検討商品。このような結果を出しますが、もっと深く読み解いて的確な商品構成を考えたいときに以下のような分析の方法もあります。

 

図のクロス集計表を別名ポジショニングマップとも呼びますが、行は売上金額順の商品で、列は1か月間の出荷日数となっています。このようにデータをバラつかせて、売上構成比でABC分類するだけでなく、出荷日数で列もABCに分けてみます。月に4日まで、つまり週1回以上売れるものはA、月に1回以上はB、月に1回も売れないものはCです(ここでは6か月間の明細データを使っているので売上日数合計を6で割り1か月間の平均日数を算出していますが、切り捨てだと6か月間で5日以下しか売れなかったもの、四捨五入では2日以下になります)。こうすると表はAAからCCまで9組に分類されます。この検討例ですが、以下のようにまとめました。 

 

「A・B商品でもAC、BCのグループは月に1回も注文が無いので受注手配品として無在庫が検討できないか。C商品でもCAの組は週1回以上出るので欠品に要注意。単に単価が低いのか、1回あたりの出荷数が少ないのか、売上は低いが出荷頻度は高い商品で顧客ニーズの高い商品です。何社購入したか得意先の数にも注目です。CC商品は取扱い検討商品。アイテムカット対象品とし、代替え品を提案しましょう。」

 

このような検討内容と第5回の売上高と利益率の散布図で検討した結果から、商品の取り揃えや、在庫数がわかれば適正在庫数、1回あたりの仕入れ数なども検討できます。 

 

分析は、売上高から見ていったから販売面の検討をしよう、などと決めつけないで多面的に見ていくことでいろいろな「気づき」が出てきます。その中で有効な手立てが販売や仕入れ、在庫管理などその企業にとってのメリットを企画提案することにつながっていきます。

 

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